夫の40歳の誕生日はここでお祝いしました。科学実験好きな料理人、ヘストン・ブルーメンタール (Heston Brumenthal)のレストラン。ミシュランスター3つ星獲得、世界第1位のレストランにも選ばれたことがあります。予約は2ヶ月前から受け付けているものの、タイミングを外すと席を取るのは非常に難しいといわれる人気店。夫のビッグ・デーを特別なものにするために、妻は夫の誕生日2ヶ月前のオンライン予約が解放される10.00am5分前からパソコンの前でスタンバイ。見事に席をゲットしました。
予約がとれた時間は10.00ジャスト。
当日は、二人とも会社を早めにでてロンドンから車で現地へ。途中ラッシュアワーの渋滞に巻き込まれて間に合うかハラハラしましたが、レストラン側のホテルに到着、ホテルからタクシーで無事お店にたどり着きました。
フレンドリーかつてきぱきとした対応をするウェイターさんに席を案内された後、まずはAmuse Bouche(一口サイズのおつまみ)のAerated Beetroot Filled with Horseradish Creamがでてきました。科学についてはよくわかりませんが、Aerationとは、空気を液体に供給する作業のようで、これをビートルートに適用した模様。うっかり、写真を撮るのを忘れてしまいました。ご参考までに人様の写真を拝借。
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Source: http://www.loveaugustblog.com/2014/04/the-fat-duck.html |
そして14コースが楽しめるTasting Menuの始まり始まり。
第1のコースは、Nitro Poached Aperitif - Vodka and Lime Sour, Campari Soda, Tequila and Grapefruit(窒素の茹でもの - ウォッカとライムサワー味、カンパリソーダ味、テキーラ味、グレープフルーツ味)。Vodka and Limeを注文しました。この時も写真をとるのを忘れてしまったので、またまた人様のお写真を拝借。
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Source: http://tabletopaper.com/2014/04/10/the-fat-duck/ |
第2のコースは、Red Cabbage Gazpacho - Pommery Grain Mustard Ice Cream(紫キャベツのガスパッチョ、ポメリー粒マスタードのアイスクリーム添え)。写真もちゃんと撮りました。
第3のコースは、Jerlly of Quail, Crayfish Cream - Chicken Liver Parfait, Oak Moss and Truffle Toast(ウズラのゼリーとザリガニのクリーム、チキンレバーパフェ、オークモスのアロマとトリュフトーストを一緒に)。私は妊娠中だったのでレバーは、一口だけ食べてあとは夫に食べてもらいましたが、口の中でとろけてとっても良いお味でした。ヘストンのThe Dinner by Heston Brumenthalで頂いたものと同じ味ですが、こちらのレバーは少し柔らかめな感じで、ザリガニクリームと良い相性です。
第4のコースは、Snail Porridge - Iberico Bellota Ham, Shaved Fennel(カタツムリのポリッジ、イベリコベジョータハム、フェンネル添え)。
第5のコースは、Roast Foie Gras - Barberry, Confit Kombu, Crab Biscuit(フォアクラのロースト、メギのソース、昆布コンフィ、蟹ビスケット添え)。
妊娠中でフォアグラは食べられない旨を伝えると、このお皿がでてきました。Scallop with Birch Syrup, Bergamot, Coral Royal(ホタテステーキ、樺の木のシロップ、ベルガモット、ロイヤル珊瑚添え)。
大きなホタテステーキに添えられてきたロイヤル珊瑚なるものは、大根のシリンダーにホタテの卵を詰めた蒸し物でした。ちょっと日本テイストでこれも美味です。
第6のコースは、Mad Hatter's Tea Party (c. 1892) - Mock Turtle Soup, Pocket Watch and Toast Sandwich(マッドハッターのティーパーティ、偽亀スープの懐中時計とトーストのサンドイッチ)。このメニューは1892年頃に考案されそう。不思議の国のアリスにでてくる気狂い帽子屋のマッドハッターが、彼が主催する気狂いお茶会で懐中時計を壊してしまう話を料理で再現。
金色の懐中時計にお湯が注がれ、全部解けてしまうとこんなスープになります。
こちらは、トーストのサンドイッチ。トーストを挟んだだけなのに、ヘストンが作ると何故こうも美味しいのか。トンカツサンドをちょっと思い出した瞬間でもありました。
第7のコースは、"Sound of the Sea"(「海の音」)。海の音を聞いてビーチにいる気分を演出するために、海の音が録音されたiPodの入った大きな貝殻が運ばれてきます。
気分が盛り上がってきたところで、海の幸の盛り合せが来ます。ちなみにこの泡は昆布の粉でできているとか。
第8のコースは、Salmon Poached in Liquorice Gel - Artichoke, Vanilla Mayonnaise and Golden Trout Roe(甘草ジェルでポシェしたサーモン、アーティチョーク、バニラマヨネーズ、金色イクラ添え)。
第9のコースは、Saddle of Venison - Beetroot Soubise, Risotto of Spelt and Umbles(鹿肉のステーキ、ビートルートのソービズソース、スペルト小麦と臓物のリゾット添え)。ベニソン(鹿肉)は柔らかく、リゾットはこくがあってとってもいいお味でした。
第10のコースは、Hot & Iced Tea(暖かく冷たいお茶)。混ぜたりゆすったりしないで、そのまま飲んでくださいとのこと。一口口に入れると暖かいのに、飲み続けると冷たいお茶が口の中に入ってきます。何とも不思議で甘い温冷茶、美味しく頂きました。
第11のコースは、Botrytis Cinerea(ボトリティス・シネレア)。貴腐ワイン(高級ワイン)の原料となるブドウにボトリティス・シネレア菌が寄生し、このブドウがしなびたような状態になるとエキス分が凝縮され、香り高くはちみつのようなとろりとした甘みを持つ。このデザートはそんなブドウをイメージした模様。ブドウ粒はそれぞれ違う味がして、天国にいるのではないかと思うような幸せな気分にしてくれるデザートでした。
第12のコースは、Eggs in Verjus (c.1726), Verjus in Egg (c.2013)(酸果汁の中の卵(1726年頃考案メニュー)、卵の中の酸果汁(2013年頃考案メニュー)。酸味のあるソースの中に巣があり、その上に卵が載っています。
卵を割ってみました。半熟の黄身がでてきました。酸味のある果汁ソースです。卵の殻はチョコレート、白身はムースでできていました。心憎いデザートにハートをぎゅっとつかまれてしまった。
第13のコースは、Whisk(e)y Wine Gums(ウイスキー・グミ)。スコットランドとアメリカのウイスキーで作られたグミです。
最後の第14のコースは、"Like a Kid in a Sweet Shop"(「お菓子屋さんにいる子供のように」)。お菓子屋さんの袋が運ばれてきました。予約の1ヶ月前にお店からある動画を見るようメールが届きました。その動画がこのスイーツショップのイメージを膨らませる為に作られていたもの。なるほど、これのためにビデオメッセージが来たのかと納得。
中はこんな感じです。数々のお菓子が入っています。
まずは封筒から開けてみます。
クイーンのトランプチョコが入っていました。
続いて、タバコの袋を開けてみます。
煙草の葉に見せた乾燥ココナッツが入っていました。
次は、トフィー。
最後にチョコボール。
ああ、贅沢すぎて夢のようで大満足すぎるディナーでした。20時に始まったディナー、23時半に終了しました。お腹も心も幸せでいっぱいです。次回のご来店はいつになるかしら。頻繁にリピートするよりは、格別に特別な日のためにとっておきたいお店です。
ご馳走さまでした。
興味のある方、是非行ってみてください。ウェブサイトはこちら。
http://www.thefatduck.co.uk